【~60's】British Vintage Numbering Rugger Shirt Size.46 "UMBRO" "Boro"

推定60年代頃、UMBRO（アンブロ）製『ナンバリング ラガーシャツ』になります。

UMBRO（アンブロ）とは、1924年にイギリス・ウィルムスローにて、仕立て屋である "Harold Humphreys（ハロルド・ハンフリーズ）" と、兄である "Wallace Humphreys（ウォーレス・ハンフリーズ）" によって創業された、イギリスのスポーツメーカー。

元々は1920年にスタートさせた "Humphrey Brothers Clothing（ハンフリー・ブラザーズ・クロージング）" という名称でしたが、1924年に現在でも使用されている "UMBRO（アンブロ）" に改名されました。

名前の由来は、旧社名である《 H UM PHREY 》と《 BRO THERS 》の頭文字を取った造語となっています。

初期の発展では、1930年代に "Manchester City（マンチェスター・シティ）"・"Sheffield Wednesday（シェフィールド・ウェンズデイ）" 等のサッカーチームにキットを供給し、FAカップ優勝を飾りました。

第二次世界大戦中は、スポーツウェアの製造から軍服の製造へと移行し、同時にランカスター爆撃機の内部装備の製造も手掛ける程。

また、1950年代から1960年代にかけて、ブラジル代表・イングランド代表等の主要なサッカーチームにキットを供給。
特に1958年・1962年・1970年のワールドカップにて、ブラジル代表がアンブロのキットを着用して優勝した事は、ブランドの国際的な地位を確立させました。

2008年には "NIKE（ナイキ）" に買収されたり紆余曲折はありながらも、その歴史的な遺産と革新の精神を大切にしながら、現代のサッカー市場での地位を今日も守り続けています。

そんな約100年の歴史を誇るアンブロより、背面にナンバリングが施された、ラガーシャツのご紹介です。

ラガーシャツの起源を遡る事、約200年。

1823年にイギリス・ラグビー校にて、少年がフットボールの試合中にボールを手に持って走った事が発祥として広く知られている "Rugby（ラグビー）"

当時のラグビー選手は、ウール製ジャンパーと白いズボンを着用して競技をしたいた様ですが、ウール生地はスポーツに適していない事が判明し、選手達は厚手の綿シャツに切り替える様になりました。

これが現在のラガーシャツの始まりであり、伝統的なラガーシャツはチームカラーを表す為、横縞模様が多く使われていたそう。

20世紀半ばになると、ファッションアイテムとしても人気が出始めた、ラガーシャツ。
"Ralph Lauren（ラルフ・ローレン）" や "GANT（ガント）" 等のブランドが、ラガーシャツをコレクションに取り入れ、今日に至るまでファッションアイテムとして定着しています。

今回ご紹介する個体は、イギリス製・コットン100%で仕立てられた1着となります。

襟部分のみホワイトカラーで切り替えしがされており、その他は鮮やかなグリーンソリッドカラーが目を惹く個体。
ラガーシャツ特有の縞模様が施されていませんので、良い意味でラガーシャツらしくなく、汎用性に優れているのは嬉しいポイントですね。

フロントボタンは、顔にボタンが当たる事を防ぐ為、比翼式のボタン留め仕様となっています。

背面には、当時の選手の背番号であろう "5" のナンバリングワッペンが後付けされており、これがまたユニフォームとして "リアル" で、良いアクセントとなっていますね。

首元内側には、1974年頃まで採用されていた、"ダイヤモンドロゴ" の中にブランド名である "UMBRO" が大文字で入る、プリントタグが付属。

後年になると、現在でもロゴとして採用されている "ダブル・ダイヤモンドロゴ" へと変更されていきますので、このディテールが見られるのもヴィンテージならではかと。

現代では試合中のパフォーマンス向上の為、合成繊維で仕立てられている事が多いラガーシャツですので、天然繊維に拘りのある方や、コットン特有の風合いを楽しみたい方にはピッタリな1着。

その中でも当個体に関しては、所謂 "襤褸系" の個体となります。

カラーフェードは見られないものの、右肩のみ大胆に破れている、インパクト大の1着。
競技中に破れたのか、故意に破いたのかは不明ですが、シンプルにファッションとして、スタイリングの幅が広がりそうな気がしますね。

ラガーシャツの中に、敢えて別カラーのインナーを持って来たり、柄物のインナーでレイヤードしても、良い化学反応が起こりそうな予感がします。

勿論、デッドストックの様な綺麗なコンディションの個体も大変魅力的ではありますが、ヴィンテージの面白さをより味わいたい方には、是非この様な個体を手に取って頂きたいです。

綺麗めのアイテムの中に、襤褸系のアイテムを1点プラスするだけでも、スタイリングに奥行きが出て玄人感が出るかと思います。

サイズ表記は "46"
日本サイズですと "L ~ XL" 程度に該当するかと思います。

実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
インナーで遊ぶ事を想定とした場合、良いサイズ感になるかと思います。

汚れ・擦れ・ほつれ・小穴・破れ・リペア跡・ボタン欠損等、全体的に使用感が感じられるコンディションにはなりますが、ヴィンテージの雰囲気を存分にお楽しみ頂けるかと。
当ショップとしては、そのまま着用する事をお勧めしますが、ダメージが気になる方はリペアを施しても良いかと思います。

ワードローブとしては勿論、コレクションアイテムとしても申し分ない1着。
同じ個体は存在しない世界に1着のアート的アイテムとなりますので、お好きな方は是非ともこの機会をお見逃しなく。