推定50年代頃、ベルギー軍『ジャーキンレザーベスト』になります。
こちらも説明不要の名作ですね。
ミリタリーアイテムにおけるレザーベストと言えば、ジャーキンレザーベストを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
その起源は中世の英国まで遡り、見頃の防備・防寒を目的にボディーアーマーの様な役割で外套の上、最外殻に身に纏った革製のオーバーベストとなります。
当時頑丈な厚手の生地の軍服でも、引っ掛けて破れたり傷んだりする事は日常茶飯事だったそう。
その度に針と糸で修復すると手間が掛かってしょうがなかった事もあり、そこで採用されたのが最外殻に着用するジャーキンベストでした。
これらは実用的で耐久性があり、将校や他の階級からも同様に高く評価されていました。
第二次世界大戦の頃までに、ジャーキンベストは依然として連邦軍の全てに支給されており、広く普及されていました。
また第二次世界大戦中のジャーキンには、無駄を省く為に下端の周りを端材で仕上げている個体もあったそうなので、必ずしも一枚革で仕立てられているとは限らないのも、ヴィンテージらしく面白いポイントではないでしょうか。
ディテールに関しては、非常にシンプル且つ簡素な佇まい。
通常フロントボタンが4つあり、カーキ色のウールライニングが施されている個体が一般的とされていますが、アメリカ軍・ベルギー軍・オランダ軍等、様々な国で広く普及していた為、僅かにディテールが異なる事も屡々。
当個体に関してはイギリス軍で使用されているジャーキンベストとは異なる仕様となっており、主にフロントボタン・ポケットの有無が大きなディテールの違いになるかと思います。
イギリス軍のジャーキンベストではベークライト素材のボタンが使用されているのに対して、ベルギー軍のジャーキンベストでは "獅子" があしらわれたメタル製ボタンが使用されています。
また裾部には、ボディと同素材で作られたパッチポケットも配置。
他のベルギー軍ジャーキンベストでも、ポケットが有る個体と無い個体が確認出来ていますので、当時の生産状況によっての差かと思われます。
首元内側には官給品の証でもあるタグが、しっかりと残っているのも嬉しいポイントではないでしょうか。
生地には "Horsehide(ホースハイド)" を使用。
ホースハイド(馬革)とは、大人の馬から取れる革を指し、その特徴として、繊維の密度が低く強度が高くないデメリットはあるものの、革の艶感・質感は他を寄せ付けない程。
また他のレザーと比べると、レザー自体の価格も高価であります。
ホースハイドに関して、最初の頃の革質は硬く着にくいかと思いますが、着用していく内に柔らかく仕上がっていきますので、経年変化を楽しめ、自分だけの1着を作り上げる事が出来る、大変魅力的な革かと思います。
裏地はウール生地で仕立てられていますので、保温性も抜群。
デザイン性はさることながら、機能性にも優れた1着なのは間違いないでしょう。
希少性だけでなく、ファッションアイテムとしての視点で見た時にも、非常に格好良い1着かと思いますので、是非とも気兼ね無く着用して頂きたいです。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "L ~ XL" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
元々外套の上から着用する事を想定したオーバーベストの用途で作られていますので、基本的にどの個体に関してもサイズ感は大きくなっています。
アームホール・身幅共にたっぷりとした作りとなっていますので、様々な体型の方にお楽しみ頂ける1着かと思います。
色斑・生地特有の擦れ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用頂けるかと思います。
イギリス軍を筆頭に世界各国で使用され広く普及していた、数あるミリタリーベストでも唯一無二の存在感を放つ "Jerkin Leather Vest"
ヴィンテージとは思えない程に色濃く残るブラウンカラーに、鋭く光るレザー特有の光沢感が、美しく魅了される逸品です。
ここまでコンディションの良いジャーキンベストは、探しても中々巡り会えないかと思います。
ミリタリーアイテムを語る上で欠かせない銘品となり、当ショップでも入荷の少ない1着となりますので、お探しの方がいましたらこの機会をお見逃しなく。