1956年支給、フランス空軍『M38 ダブルブレスト モーターサイクルジャケット』になります。
スペシャルアイテムの入荷です。
更に希少なライナー付き、デッドストックでの入荷となります。
フランス空軍および宇宙軍(Armée de l’Air et de l’Espace)とは、フランス共和国の正規空軍組織であり、主に陸軍(Armée de Terre)・海軍(Marine nationale)・国家憲兵隊(Gendarmerie nationale)から成り立っています。
その起源は第一次世界大戦中の1912年、陸軍の航空部門として創設された "Aéronautique Militaire" にまで遡り、1934年にはヨーロッパ諸国に先駆けて陸軍から独立した空軍(Armée de l’Air)が誕生。
これは、近代的空軍の創設として世界的にも注目された先進的な取り組みでした。
第二次世界大戦では、ドイツ軍の侵攻を前に苦戦を強いられましたが、敗戦後はシャルル・ド・ゴールの率いる『自由フランス軍(Forces Françaises Libres)』の一翼として再編され、連合国側の航空戦力として北アフリカ・イタリア・西欧戦線で戦果を挙げました。
戦後はNATO加盟により、冷戦構造下での西側空軍戦力として位置づけられ、戦略爆撃機部隊・核戦力・対ソ空域防衛網の構築が推進されました。
また、フランス独自の核抑止戦力である『Force de frappe(フォース・ド・フラップ)』の一端も担い、戦略的な自立性を維持する上でも重要な役割を果たしてきました。
2020年には、急速に進展する宇宙空間での安全保障環境に対応する為、"Armée de l’Air" から "Armée de l’Air et de l’Espace" へと正式に改称。
航空・宇宙の両領域にまたがる複合戦力として進化を遂げています。
現在では、ラファール(Rafale)戦闘機を中核とする最新鋭戦闘航空団を有し、NATO作戦や国連平和維持任務、サヘル地域での対テロ空爆任務(オペレーション・バルカン)にも積極的に参加。
また、戦略輸送機や空中給油機、早期警戒機との連携により、遠距離即応能力を備えた外征型空軍として、世界有数の航空戦力を誇っています。
そんなフランス空軍より、定番中の定番である "M38 Double Breasted Motorcycle Jacket" のご紹介です。
今となっては最早説明が不要な程、初心者から玄人の方まで認知されているモデルかと思います。
その名の通り、1938年に初めてフランス軍モーターサイクル部隊にて採用された1着。
また、戦車部隊でも着用されていた背景を持ちます。
フランス軍のモーターサイクル部隊の歴史は長く、遡る事第一次世界大戦時から始まります。
当時モーターサイクルは迅速なメッセンジャーとして使われ、主に戦場での通信や連絡に重要な役割を果たしたそう。
また、第二次世界大戦時では、フランス軍の軽機械化部隊・偵察部隊にモーターサイクルを広く使用。
特に1940年のナチス・ドイツのフランス侵攻時には、ドラグーン連隊の各大隊に1つのモーターサイクル中隊が編成されており、これらの部隊は、高速での偵察や連絡の任務に活躍し、戦場での機動力を提供していました。
制服の上から着用出来る様にとオーバーサイジングな設計をしたり、運転時に風の影響を軽減する為に厚手のキャンバス生地を採用したりと、理に適った設計が随所に見られる当モデル。
当個体は、通常モデルに比べてグリーン味の強い色調から、所謂 "空軍モデル" に分類される1着と推測されます。
緩やかな曲線を描く前合わせのカッティング、そしてボタンが2列に並ぶ所謂 "ダブルブレスト" 仕様は、当モデルを象徴するディテールの一つ。
加えて、ミリタリー特有のエポレット、ボタン留め式のハンドウォーマーポケット、左前合わせのみに設けられたベルト固定タブ、通気性を高めた背抜き仕様など、用途に即した多彩な意匠が見られます。
襟は高めに設計された大ぶりな丸襟で、チンストラップを備える事で防風性と保温性を強化。
更に特筆すべきは、当モデルでしばしば欠損が見られるライナーが当個体ではしっかりと残されている点。
ライナーは防寒性を高める実用的パーツでありながら、経年や用途によって失われる事が多く、現存する個体の中でも完備している例は極めて稀です。
この一点だけでも、コレクション性と実用性の双方において大きな価値を有すると言えるでしょう。
内側には、サイズ表記やフランス軍特有のスタンプも確認が出来ます。
スタンプ内に "56" という表記も確認出来る事から、1956年に支給された個体かと思われます。
襟を立ててストラップを留めれば、機能面はもちろん、視覚的にも迫力ある表情へと変化します。
チンストラップの有無によって、襟を立てた際の雰囲気は大きく異なり、着用者に特有の高揚感をもたらします。
更に、腕周りの可動域を確保するラグランスリーブ仕様もポイントで、オーバーサイズで羽織ってもショルダーラインに沿って自然に生地が落ち、美しいシルエットを保ちます。
裾に向かって優雅に広がるAラインシルエットも特筆すべき魅力。
着用時にはクラシックかつ上品なラインを描き、ミリタリー由来でありながら洗練された佇まいを演出します。
サイズ表記は "96 - 100"
日本サイズで "L ~ XL" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
ジャストサイズ・オーバーサイズのどちらで着用しても様になるかと。
状態もデッドストック品ですので申し分なく、破れ等のダメージはございませんが、長期保管時に付いた思われる汚れが見受けられます。
勿論、着用に問題のある大きなダメージはありませんので、まだまだ問題なくご着用頂けます。
フレンチミリタリーアウターの金字塔、"M38 Double Breasted Motorcycle Jacket"
機能美に裏打ちされたダブルブレスト仕様、緩やかなAラインのシルエット。
軍用として設計されながら、どこか気品を感じさせる一着です。
今回は空軍モデル・ライナー付き・デッドストックという極めて貴重なコンディションでのご紹介。
歴史あるデザインと、着用毎に深まる風格。
本物志向のワードローブに、是非加えて頂きたい一着です。