推定50年代頃、Burberrys Paris(バーバリー パリス)製『チェスターフィールドコート』になります。
スーパースペシャルアイテムの入荷です。
フランス製。
希少な "セットインスリーブ・コットン100%" の個体となります。
Burberrys(バーバリー)とは、1856年にイギリス・ベイジングストークにて創業者である "Thomas Burberry(トーマス・バーバリー)" によって創業された、英国老舗ブランド。
1879年には農民が汚れを防ぐ為に服の上から羽織っていた上着をヒントに、"Gabardine(ギャバジン)" と呼ばれる耐久性・防水性に優れた新素材を発明。
1888年には特許を取得し、1917年まで製造権を独占しました。
1912年には現在でも大変人気のあるコートの一種でもある "Tielocken(タイロッケン)" の特許を取得。
1914年に勃発した第一次世界大戦では、軍部の要請により塹壕(トレンチ)での戦闘に合わせてタイロッケンコートに修正を加え、手榴弾・剣・水筒をぶら下げるD字型リングをコートに止め金として取り付けた "Trench Coat(トレンチコート)"を製造し、英国陸海軍に正式採用された過去を持ちます。
1901年には馴染みある『馬上の騎士』をモチーフとした、最初のロゴマークである "エクエストリアン・ナイト" が一般公募の末に誕生。
騎士が馬に騎乗する姿を描いたロゴマークは、ブランドのクラシックなイメージと品質への確固たる信念を表しています。
また騎士が掲げる旗には "Prorsum(前方へ)" の文字が描かれており、ブランドの進取の気性と革新への志向を象徴。
1924年には現在もバーバリーの商標登録されているチェック柄となる『バーバリーチェック』が初めてレインウェアの裏地として採用されました。
そんな約150年以上の歴史を持つバーバリーより、英国の伝統とエスプリの融合を体現する、チェスターフィールドコートのご紹介となります。
バーバリー好きの方でしたら既にご存知の方も多い、幻の "BURBERRYS PARIS" 表記が施された外套。
本国イギリス製よりも遥かに流通量が少ない事で知られる "フランス製バーバリー" 。
当時、富裕層の限られた顧客にのみオーダーメイドで提供されていた背景を持ち、その希少性はヴィンテージ市場においても際立っています。
そして当個体最大の魅力は、バーバリーでは極めて珍しい "チェスターフィールドタイプ" のシルエット。
一般的に流通しているバルマカーンタイプとは一線を画す、構築的で端正なラペルデザインと、比翼仕立てによる洗練された佇まいは、フォーマルにもカジュアルにも対応する懐の深さを備えています。
更に特筆すべきは、通常のバルマカーンコートではハンドウォーマーポケットが主流である中、本品では極めて珍しい "フラップポケット" を採用。
このディテールが生み出す視覚的な重心の安定感と、ヴィンテージバーバリーにおけるレアリティの高さは、ファンならずとも見逃せないポイントと言えるでしょう。
そして、古い年代のバーバリーにのみ確認される "裾のフラシ仕立て" も見逃せないポイント。
裏地と表地の裾が独立したこの仕様は、歩行時にふわりと揺れる柔らかな動きが生まれ、着用時に空気を孕んだ様な立体感を演出。
仕立てに手間がかかる為後年には省略されることが多い中、当個体にはその贅沢な構造がしっかりと残されています。
前合わせは、比翼仕立てのボタン留め構造を採用。
ボタンを隠す事で、全体の印象をスッキリと洗練されたものに仕上げるだけでなく、風の侵入を防ぎ、ボタンを外的要因から保護するという機能性も兼ね備えています。
首元には、襟を立てて着用する事を前提とした "チンストラップ" を装備。
ボタンを留めれば風の侵入を防ぎつつ、スタイルとしても重厚な雰囲気が生まれ、着用シーンを広げてくれます。
首元内側には、"BUEBERRYS PARIS" が施された、フランス製を証明するブランドタグが付属。
後年の個体は "Burberrys" と小文字表記のブランドタグとなりますが、当個体では "BURBERRYS" と全て大文字表記のブランドタグとなっており、バーバリー好きには堪らない仕様となっています。
生地には、バーバリーが誇る "コットン100%" のギャバジン生地を採用。
高密度に織り上げられたギャバジン特有の緻密な織り目と程良い艶感は、手に取った瞬間にその質の高さを実感出来るかと思います。
現在ヴィンテージ市場に流通しているバーバリーコートの多くは、コットンとポリエステルの混紡生地が主流。
それに対し、こちらの様なコットン100%の個体は極めて流通量が少なく、年々入手が難しくなっているのが現状です。
混紡生地に比べ、コットン100%はしっかりとしたハリ感を持ち、上品で重厚な佇まいを演出。
天然繊維ならではのマットな質感が、落ち着きと深みのある表情を見せてくれます。
また、着用と洗いを繰り返す事で現れる独特の "アタリ" や "パッカリング" といった経年変化も、コットン100%ならではの大きな魅力。
使い込む程に身体に馴染み、自分だけの風合いへと育っていく過程は、正にヴィンテージの醍醐味と言えるでしょう。
ポリエステル混紡生地が持つシャリ感や光沢とは異なり、コットン100%は柔らかさの中に芯があり、クラシカルな印象を色濃く残しています。
見た目にも落ち着いた表情を持ち、カジュアルからフォーマルまで幅広いスタイリングに難なく溶け込む、正に万能なファブリック。
素材に拘る方、経年変化を楽しみたい方にこそ、是非お勧めしたい生地です。
カラーは、バーバリーのクラシックな世界観を体現するライトベージュカラー。
黄味を帯び過ぎず、かといって白にも寄らない絶妙な色味は、シルエットの陰影を美しく際立たせ、コートの構造的な美しさを自然と引き立ててくれます。
所々に見られる薄い汚れや変色も、寧ろこのコートが過ごしてきた時間の証。
新品にはない "説得力" と "雰囲気" を持ち、清潔に着こなす事だけが正解ではないという、ヴィンテージならではのスタイルの奥深さを教えてくれます。
敢えて完璧を求めず、ラフに羽織る事で際立つ抜け感と空気感。
綺麗過ぎないからこそ、日常にすっと馴染む。
裏地には、現代のバーバリーチェックとは異なる、古い年代特有のクラシカルな色合いのチェック柄を採用。
この内側に隠された美しさは、時代の空気をそのまま閉じ込めた様な、深みある佇まいを見せてくれます。
サイズ表記は "46"
日本サイズで "L ~ XL" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
汚れ・ボタン損傷等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
ヴィンテージコートを語る上で、決して外すことの出来ない存在 "Burberrys"
ヴィンテージバーバリーの中でも、更に絞り込まれるフランス製、そしてチェスターフィールドという設計。
この2つの要素が重なる個体は、正に奇跡的な出会いと言えるのではないでしょうか。
流行に左右される事なく、長い年月を経ても尚、その価値を損なう事のないタイムレスな魅力。
永く付き合える "本物" のコートをお探しの方にこそ、手に取って頂きたい逸品。
一点物ゆえの希少性も含め、是非この機会をお見逃しなく。