推定60年代頃、カナダ製『スイッチングスエードレザー ミックスウールプレイドジャケット』になります。
"ただのチェックジャケット" で終わらないのは、柔らかなウール混紡地の高揚感に、スエードの静かな艶が割って入る、その意外性のある組み合わせ。
視線が最初に止まるのは、肩から胸にかけて描かれたスエードレザーのヨーク。
フロントはウエスタンを想起させる切り替えラインで、チェックの賑やかさに輪郭を与え、上半身を端正に見せてくれます。
更に背面まで同じヨークが回り込む為、前だけで完結しない "後ろ姿の説得力" まで備えているのが、この年代らしい贅沢さと言えるでしょう。
そして、ハンドウォーマーの入口にもスエードで縁取った切り替えを配置。
ただの補強ではなく、チェックの中に無地の面を差し込む事で、全体の情報量を整理してくれる名脇役的存在に。
結果として、ラギッドに寄りすぎず、街でも着やすいバランスに着地している。
ここが当個体の真髄です。
前合わせは 、スナップボタン留めによる開閉式を採用。
金具を主張させないフラットな面構えなので、柄と切り替えの魅力が前に出る。
着脱も軽く、シャツ感覚でサラッと羽織れて、それでいてアウターとして成立する。
首元内側には、"C & L" のブランドラベルが付属。
タグ内に "MADE IN CANADA" の表記がある点からも、当個体はカナダにて生産された1着だと読み取れます。
当個体は、ふっくらと起毛した "ウール混紡" のチェックファブリックをボディに採用。
ブランケットの様に空気を含む生地感で、触れた瞬間からじんわりと温度が伝わる様な、柔らかな膨らみ。
品質表記は無いものの、ウール特有のコシに、アクリル混を思わせる軽快さが重なり、気負わずガシガシ着られるムードに仕上がっています。
そこへ要所で差し込まれるのが、スエードレザーの存在。
チェックの毛羽立ちに、乾いたレザーの面が重なる事で、素材だけで陰影が生まれ、見た目の奥行きが一段増す。
着込む程にスエードは色が深まり、チェックはより柔らかく解れていく。
異素材だからこそ楽しめる "育ち方" も期待出来るでしょう。
カラーは、ホワイト・ネイビーカラーをベースとしたマルチカラー仕様。
一見賑やかでいて、不思議と大人っぽい。
白の抜け感とネイビーの重心が全体をまとめ、細い色線がリズムだけを残して、軽やかな表情を作ります。
近くで見ると色の層が豊かに、離れて見るとブロックとして整う。
距離で印象が変わる、チェックならではの面白さを感じられます。
更に、飴色のブラウンスエードが配される事で、配色の温度が少し落ち着き、柄の "可愛さ" を "渋さ" へと変換。
チェック柄の華やかさとスエードの静けさが同居する、絶妙な色バランスと言えるでしょう。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "L" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用頂けるかと思います。
汚れ・擦れ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
当個体の様な無銘ヴィンテージは、正に一期一会。
探しても中々出会えない逸品かと思いますので、気になった方は是非この機会をお見逃しなく。