推定60年代頃、フランス空軍『コットンフライトジャケット』になります。
フランス空軍および宇宙軍(Armée de l’Air et de l’Espace)とは、フランス共和国の正規空軍組織であり、主に陸軍(Armée de Terre)・海軍(Marine nationale)・国家憲兵隊(Gendarmerie nationale)から成り立っています。
その起源は第一次世界大戦中の1912年、陸軍の航空部門として創設された "Aéronautique Militaire" にまで遡り、1934年にはヨーロッパ諸国に先駆けて陸軍から独立した空軍(Armée de l’Air)が誕生。
これは、近代的空軍の創設として世界的にも注目された先進的な取り組みでした。
第二次世界大戦では、ドイツ軍の侵攻を前に苦戦を強いられましたが、敗戦後はシャルル・ド・ゴールの率いる『自由フランス軍(Forces Françaises Libres)』の一翼として再編され、連合国側の航空戦力として北アフリカ・イタリア・西欧戦線で戦果を挙げました。
戦後はNATO加盟により、冷戦構造下での西側空軍戦力として位置づけられ、戦略爆撃機部隊・核戦力・対ソ空域防衛網の構築が推進されました。
また、フランス独自の核抑止戦力である『Force de frappe(フォース・ド・フラップ)』の一端も担い、戦略的な自立性を維持する上でも重要な役割を果たしてきました。
2020年には、急速に進展する宇宙空間での安全保障環境に対応する為、"Armée de l’Air" から "Armée de l’Air et de l’Espace" へと正式に改称。
航空・宇宙の両領域にまたがる複合戦力として進化を遂げています。
現在では、ラファール(Rafale)戦闘機を中核とする最新鋭戦闘航空団を有し、NATO作戦や国連平和維持任務、サヘル地域での対テロ空爆任務(オペレーション・バルカン)にも積極的に参加。
また、戦略輸送機や空中給油機、早期警戒機との連携により、遠距離即応能力を備えた外征型空軍として、世界有数の航空戦力を誇っています。
そんなフランス空軍より、コットンフライトジャケットのご紹介です。
ショート丈で腰回りにゆとりを持たせたボンバー型シルエットに、ボタン留めで着脱可能な濃茶ボア(ムートン)襟を装備。
襟裏部にはチンストラップを内蔵しており、立てて留める事で首元を密閉し、防風性を大幅に向上させます。
ストラップの留め具やボタン配置は、片手での操作を想定した実用的な間隔で設計されており、グローブ着用時でも扱いやすい仕様です。
両肩部にはエポレットを装備し、階級章や識別布を取り付けられるほか、視覚的に肩幅を強調し、軍用ジャケット特有の威厳を醸し出します。
腰部には手を差し入れやすい角度で設計されたハンドウォーマーポケットを左右に配し、それぞれスナップボタンで確実に封止可能。
左袖部にはペンポケットが縫い付けられ、脇下にはハトメ式ベンチレーションホールを備える事で、熱気や湿気の排出を促します。
内側ウエスト部には幅広のコットンドローコードを内蔵し、絞り加減によってシルエットの調整が可能。
腰位置のコードパスは摩耗を防ぐ補強縫製が施されており、実戦下での長期使用を想定した堅牢な作りです。
袖口はスナップボタン留めで二段階にフィットを調整でき、風の侵入を防ぐと同時に、グローブとの干渉を最小限に抑えます。
前合わせは、ボタン留めとジップファスナーによる二重構造を採用。
ジップスライダーには "AILEE" 社製のジッパーが採用されています。
当個体は、表地に高密度に織り上げられた "コットン100%" 生地を採用。
硬さとしなやかさを併せ持つその質感は、軍用衣料らしい堅牢性を確保しながらも、使い込む程に繊維がほぐれ、着用者の体に沿う柔らかさへと変化していきます。
縫製の密度と生地の張り感が織りなす立体的なシルエットは、経年によって徐々に皺を刻み込み、唯一無二の表情を生み出します。
カラーは落ち着いたオリーブグリーンカラー。
視認性を抑えた迷彩的効果を持つ色調は、実戦を背景に持つフランス空軍らしい合理的選択でありながら、都市の光の下では深みのある緑褐色として映えます。
マットな質感のコットンが光を柔らかく吸収し、動きや角度によって色の濃淡が僅かに揺らぐ様は、天然繊維特有の奥行き。
襟元にあしらわれた濃茶のボアが、全体の配色にコントラストを与え、視覚的な重心を上方に引き上げています。
サイズ表記は "104 MGM"
日本サイズで "L" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
ジャストサイズ・オーバーサイズのどちらで着用しても様になるかと。
汚れ・擦れ・小穴等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージ見受けられませんので、まだまだご着用頂けるかと思います。
コンパクトで洗練されたボンバー型シルエットに、防風性と実用性を追求したミリタリーディテールが随所に光る当個体は、機能性と存在感を併せ持つ "リアル・ミリタリー" の真骨頂とも言える逸品。
全てが実戦下での使用を前提に設計されており、現代のファッションスペックでは味わえない本物の説得力を宿しています。
リアルなミリタリースタイルを求める方に、是非手に取って頂きたい一着。
この機会にどうぞお早めにご検討下さい。