【~80’s】Old GUCCI Fur Collar Cashmere Jacket Size.52

推定80年代頃、GUCCI（グッチ）製『ファーカラー カシミアジャケット』になります。

スペシャルアイテムの入荷です。

GUCCI（グッチ）とは、1921年に創業者である "Guccio Gucci（グッチオ・グッチ）" によって、イタリア・フィレンツェにて創業されたラグジュアリーブランド。

元々は旅行バッグ・馬具等の高級皮革製品店を創業したのがブランドの始まりのグッチですが、今日までバッグ・靴・財布をはじめ、服・宝飾品等の幅広い展開をしています。

1930年以降次々と新規店をオープンしたグッチでしたが、第二次世界大戦の開戦による物資不足がきっかけで、革の使用が困難となりました。

その際の代替品として採用されたのが "キャンバス地" で、このキャンバス地に特別なコーティングを施して使用する事にし、その配色が人気を博したそう。
また同時期に代替品として "竹" も使用され、こちらは現在も "バンブー" の名でアイコンとして人気を博しています。

1950年には、馬具の腹帯にヒントを得た "緑 ＝ 赤 ＝ 緑" のリボンが登場し、ブランドの象徴として親しまれました。

創業者であるグッチオ・グッチは1953年に生涯を終え、その後は息子達が事業を継承。
その後20年以上にわたり、グッチは黄金期と呼ばれる全盛の時代を迎える事になります。

1980年代に起こった継承者争いによって一時ブランド衰退の危機を迎えますが、1994年にクリエイティブ・ディレクターに就任した "Tom Ford（トム・フォード）" によってグッチは再建。

グッチは "ブランドの元祖"とも呼ばれ、世界で初めて品質保証の為にデザイナーの名前を商品に入れた事でも知られています。

特にグッチ一族が手がけたオールドグッチの製品は現在も根強い人気があり、世界中にコレクターがいる程。

そんなオールドグッチより、冬の装いとしてこれ以上無い、狂気のカシミア100%で仕立てられた一着のご紹介です。

カシミア特有の、吸い付く様に滑らかな起毛感。

ネイビーの面が光を柔らかく受け止め、陰影だけでシルエットを語る。
そんな静かな迫力を纏っています。

随所にはリアルスエードレザーのパイピングが走り、ただ上質なだけでは終わらない "仕立ての輪郭" を強調してくれます。

ディテールの主役は、首元に鎮座する上品なファーカラー。
ネイビーの落ち着いたシェルに、深いブラウンのファーが映える配色バランス。

顔まわりに艶と奥行きを足してくれる為、ボタンを上まで留めれば "コート顔" 、開けてラフに羽織れば "ジャケット顔" と、所作一つで印象が変わります。

襟の縁にはスエードによる切り替えが入り、毛足の柔らかさと革の締まりが同居する、実にグッチらしいラグジュアリーです。

機能面としては、前見頃裾部に配置されたフラップポケットのみの、シンプル且つ簡素な作り。

余計なギミックを足さず、素材と襟、そして革のトリムで勝負する潔さ。
流行り廃りに左右されないからこそ、歳を重ねて "似合い方" が育っていくタイプの服です。

袖部にはスエードのエルボーパッチが入り、着用時に最も動く肘周りを守りながら、ネイビー一色の面にクラシックなニュアンスを差し込んでいます。

前合わせは、ボタン留めによる開閉式。

しかもボタンまでレザー製という拘りで、丸みのある立体的なボタンが、ミニマルなフロントに "点" のリズムを生みます。

ボタンホール周りにもスエードの当てが入り、実用としての補強でありながら、視覚的にはさりげない装飾として効いているのが粋。
こういう『目立たない所にお金が掛かっている』感じが、ハイブランドの醍醐味ですね。

そして見逃せないのが、ライニングの作り分け。

上部分は "コットン × ウール" のキルティング仕様でポリエステルの中綿入りとなっており、羽織った瞬間に体温を逃さない、実用の中の贅沢。

更に下半分は "ウール 100%" のチェック柄に切り替わり、前を留めずに羽織った際にチラ見えするチェック柄が可愛らしいですね。

これらの境目にはスエードのトリムが一本走り、内側ですら "見せる" 前提で設計されているのが心憎い所。

カラーは、深みのあるネイビーカラー。

夜の海を思わせる様な "ディープネイビー" は、静けさと品格を併せ持った独自の存在感を放ちます。
カシミアの起毛が光を柔らかく受け止め、角度によって黒にも青にも揺れる陰影のグラデーションが浮かび上がります。

そこに、襟元のブラウンファーと、随所に走るスエードレザーの温度感が加わる事で、ネイビーの静けさに『色気』と『余白』を注ぎ込むバランスに。

ファッション史の中でも異彩を放つ、"Old GUCCI" ならではのプロダクトとして、ヴィンテージラバーからも一目置かれる存在と言えるでしょう。

サイズ表記は "52"
日本サイズで "XL ~ XXL" 程度に該当するかと思います。

実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。

虫喰い等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。

ブランドの元祖と呼ばれる、イタリアを代表するラグジュアリーブランドである "GUCCI"
グッチの中でもグッチ一族が手掛けた数少ないオールドグッチのアイテム達は、コレクター垂涎の逸品。

現行ブランドでカシミア100%のアイテムを買うと考えただけで怖いくらい高値だと推測されますが、これをこの価格帯で提供出来るのも古着ならでは。

ワードローブとしては勿論、コレクションアイテムとしても申し分ない1着。
当ショップでも滅多に入荷しない希少なアイテムとなりますので、お探しの方がいましたらこの機会に是非いかがでしょうか。