推定80年代頃、Grenfell(グレンフェル)製『シングルラグラン バルマカーンコート』になります。
Grenfell(グレンフェル)とは、1923年創業の英国を代表する老舗アウターウェアブランド。
開拓者・慈善家・宣教師医師である "ウィルフレッド グレンフェル卿" のアウターウェアのニーズに満たす為に特別に作られた、その名を冠した『ワンダーファブリック』の開発から発展していきました。
1935年には、レインコート・トレンチコート・ゴルフジャケットが、ナイツブリッジのハロッズを含む世界で最も有名なデパートで販売を開始。
1939〜1945年には、イギリス陸軍・海軍・空軍それぞれに供給をし、ライフジャケットにもグレンフェルクロスが使用されていたそう。
創業年である1923年に開発され一般に普及した、当ブランドを代表する生地である "Grenfell Cloth(グレンフェルクロス)"
この生地によって作られた衣服の数々は、英国王室・レーシングドライバー・冒険家・飛行士・アウトドアマン・スポーツマン等、様々なスタイルアイコン達に愛用されました。
グレンフェルクロスとは、最高級のエジプト綿を使用した高密度コットンギャバジン素材により、防水性・防風性・耐摩耗性に優れた唯一無二の生地。
ベンタイルのような滑らかさで、非常に肌触りの良い生地感となっています。
ベンタイル生地が平織りに対して、グレンフェルクロスは綾織り。
ベンタイルの綾織りバージョンと捉えて頂ければ問題ないかと。
素人でも分かる程に生地の良さは別格。
是非とも触った事のない方には、直接肌で触れて頂きたい逸品です。
1958年には獲ることが難しいとされている、英国王室御用達の "ロイヤルワラント" も授与されていますので、ブランドとしての評価が高い事は言うまでもありません。
そんな100年の歴史を誇るグレンフェルより、同じ英国で確固たる地位を築いている老舗ブランド "Burberry(バーバリー)" を彷彿とさせる、一枚袖仕様のベーシックコートのご紹介となります。
当個体最大の魅力は、やはりバーバリーでも希少ディテールとされている "一枚袖" 仕様という点ではないでしょうか。
特にグレンフェル製となると中々見かけないかと。
通常のコートですと、大きくセットインスリーブ・ラグランスリーブ(2枚袖)とありますが、ジャストサイズで着用しないと肩が不自然に盛り上がってしまい、肩パッドの入ってるかの様なシルエットになってしまいます。
その反面、一枚袖特有の肩の落ち方はとても綺麗と評価をされています。
通常の2枚袖のラグランスリーブとなると、縫い目が袖の上部・脇下の2ヶ所となっています。
しかし一枚袖の場合、腕を一枚の布でぐるりと包む為、縫い目は脇下の1ヶ所のみとなります。
この僅かの差ではありながらも、シルエットに与える影響は絶大。
一枚袖は袖の生地が重力に対して垂直に落ちる為、よりドロップショルダーとなり美しいシルエットに繋がっています。
オーバーサイズで着用しても現代的にゆったり着用することが出来ることから、探されている方も多いのではないでしょうか。
前合わせは、比翼式のボタン留め仕様。
比翼式にすることにより、非常に洗練された印象という視覚的なメリットもありますが、布が二重構造になる事により風の侵入を防いだり、ボタンを外的影響から保護するという機能的なメリットが多いのも魅力ですね。
襟を立てて着用する事を想定とした、ボタン・チンストラップが襟には配置されていますので、着用時の気分によって襟を立てて着用しても良いかと。
襟を立てて着用した時の高揚感・雰囲気は別格です。
こちらは80年代頃に見られる、黒地に白・金色の刺繍でブランドネームが施された、通称 "黒タグ" と呼ばれるタグが付いた個体となります。
品質表示タグ等が無く断言は出来ませんが、恐らく "コットン × ポリエステル" 混紡生地で仕立てられているかと思われます。
シーンを選ばずに着用出来るベーシックでシンプルなカラー・デザイン性になりますので、カジュアルからフォーマルまで、どのようなシーンでも活躍してくれる万能選手です。
古さを感じさせない、英国が誇る上品なシルエットもお勧めポイント。
裾に向かって広がっていく強烈なAラインは、着用した時のシルエットが非常に綺麗且つ優雅です。
サイズ表記は "42"
日本サイズで "L" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
先述にもある通り "一枚袖仕様" となっていますので、多少大きめのサイズ感でも綺麗なシルエットで着用出来るかと。
汚れ・ボタン欠損等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
英国を代表する銘ブランドである "Grenfell"
特に年代の古い個体に見られる、生地・仕立ては一級品となりますので、本物志向の方には是非手に取って頂きたい逸品です。
ヴィンテージグレンフェルの中でも、特に見る機会の少ない個体かと思いますので、お探しの方がいましたらこの機会に是非いかがでしょうか。