推定80年代頃、フランス空軍タイプ(民間品)『パイロットレザージャケット』になります。
普段は民間品を積極的に買い付けない中で、それでも手を伸ばした理由が明確にある1着です。
コルビジェジャケット等でもお馴染みの "GVF" ラベル、そして脱いだ瞬間に空気が変わる様な、配色の可愛いライニング。
マルタン・マルジェラのレプリカラインがデザインソースにした事でも知られ、様々なブランドがサンプリングしてきたフレンチパイロットジャケット。
その魅力は派手さではなく、ミリタリー由来の合理性が生む完成された輪郭にあります。
当個体は官給品ではない民間仕様ながら、その "らしさ" をしっかり残しているのが良い所。
ディテール面では、左袖に配されたシガーポケットが最大の見所。
官給品でも古い年代の個体に見られる "あの意匠" が、民間品に落ちている違和感が堪らない。
裾はギャザーで丸みを作り、短丈らしいブルゾンシルエットに着地させ、よりファッショナブルに。
前合わせは、官給品に多いダブルジップではなく、潔いシングルジップ仕様。
スライダーには "ailee" 社製ジップ を採用しており、金属のくすみや歯の表情までヴィンテージとして映えます。
生地には恐らく "Cow Leather(カウレザー)" を採用。
カウレザー(牛革)とは、生後2年以上経過した牛から作られる革。
革の中でも特に強度・耐久性が優れており、他の動物の革と比較しても耐摩耗性に優れています。
表面はしっかりとした質感を持ち、適度な硬さがありながらも、使い込む程に柔らかさと独特の艶が増していきます。
カウレザーの堅牢さは、長年の使用にも耐え、手入れ次第で美しくエイジングしてくれるでしょう。
カラーは、静けさのあるダークネイビーカラー。
ブラックほど強くはなく、ブルーほど軽くもない。
深いネイビーがレザーの艶と重なり、光の当たり方で黒に寄ったり青みが浮いたりと、奥行きのある表情を見せます。
そこに刻まれたエイジングが立体感を足し、無骨さの中に不思議と品の良さが宿る印象に。
更に裏地には、"イエロー × グリーン × ライトブルー" を基調としたウール混のチェックライニング。
ジップを開けた時にだけ覗く彩度が、外側のダークネイビーを一気に洒落たムードへ引き上げてくれます。
粋なコントラストを楽しめる配色バランスです。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "M" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用頂けるかと思います。
オーバーサイズで着用しても様になる1着かと思いますので、小柄な体型の方がガバッと大きめに着用しても格好良いかと。
褪色・汚れ・皺・傷・擦れ・ほつれ・生地特有の剥がれ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用頂けるかと思います。
フランス軍を語る上で欠かせない、永遠の定番アイテム "Pilot Leather Jacket"
官給品の迫力とは別軸で、街着としての完成度と、フレンチヴィンテージらしいクセが同居した個体です。
フレンチヴィンテージの大定番アイテムとなりますので、お探しの方がいましたらこの機会に是非いかがでしょうか。