推定80年代頃、Pierre Cardin(ピエール・カルダン)製『シルクパターンド ショートスリーブシャツ』になります。
Pierre Cardin(ピエール・カルダン)とは、1950年に創業者である "Pierre Cardin(ピエール・カルダン)" 氏によって、フランス・パリにて創設された先進性とビジネスセンスを兼ね備えたラグジュアリーブランド。
創業以来、"未来を纏うファッション" というビジョンのもと、1960年代には宇宙への情熱を反映した "スペースエイジ" スタイルを発表し、ミニマル且つ幾何学的な表現美により、世界中から注目を浴びました。
カルダン氏は元々、クリスチャン・ディオールにて "New Look" の誕生に携わったテーラー経験を持ち、1950年には自身のブランドを立ち上げ。
その最大の魅力は、"クチュール的な構築美" と "商業的革新" を同時に追求した点にあります。
幾何学的シルエット・襟なしのネールジャケット・タイトでテーパードしたパンツ等、時代の先端を切り開く意匠は、正に "動く未来芸術" と称されました。
更に、ピエール・カルダンは自ら設計した "Palais Bulles(バブル宮殿)" の所有者であり、Espace Cardinを通じた芸術文化支援・レストラン開業など、多岐にわたる事業を展開。
デザインと文化思考の融合体とも言える存在でした。
そんなラグジュアリーブランドであるピエール・カルダンより、アートピースの様なショートスリーブシャツのご紹介です。
襟元はオープンカラーの設計で、首回りに抜け感を与えるデザイン。
程良く開く事で、レイヤードにも対応しやすく、着こなしの幅を広げてくれます。
胸元には小ぶりなパッチポケットを配置。
そこに施されたゴールドの "Pierre Cardin" のブランド刺繍は、さりげないながらも確かな存在感を放つディテール。
主張しすぎず、それでいて確実に "上質さ" を伝えるエレガントな仕上がりです。
前合わせには、敢えて "比翼仕立て" を採用。
通常のボタン留めとは異なり、フロントのボタンを隠す事で、柄の美しさを最大限に活かしたクリーンな印象を演出しています。
この構造により、柄の流れが途切れる事なく一体感を持って見える点は、デザイン性と実用性の絶妙なバランスがとれた仕様と言えるでしょう。
首元内側には、ブランド名である "Pierre Cardin" の記載がされた、ブランドタグが付属。
シルエットはややゆとりを持たせたボックス型に設計されており、肩や身幅に余白を持たせる事で、自然なドレープを演出。
この立体的な動きが、シルク特有の質感を最大限に引き出しています。
生地は表記等が無いため断定は出来かねますが、触感や光沢・ドレープ性から "シルク" 素材であると推測されます。
着用時には体に自然に沿い、動きに合わせて揺れるその様子からも、素材自体のクオリティが伺えます。
カラーは、アートピースを彷彿とさせるマルチカラー構成。
"ブルー × ピンク × グリーン × ベージュ × パープル" 等が大胆かつ計算されたバランスで散りばめられており、フラワーモチーフや幾何学模様が混在する独創的なデザインに仕上がっています。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "XL" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
汚れ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
数あるラグジュアリーブランドの中でも、常に先進と品格を併せ持ち続けてきた "Pierre Cardin"
幾何学と抽象が交差する独自のヴィジュアルアートを、シルクという極上素材に落とし込んだ当個体は、1980年代当時の思想と美意識を体現する貴重なヴィンテージピース。
今なお色褪せないその革新性と造形の妙は、正に "動く芸術" と呼ぶに相応しい完成度。
真に "服を選ぶ理由" を大切にする方へ、自信を持ってお勧め致します。