1982AW、C.P.Company(シーピーカンパニー)製『ダッチポリスジャケット』になります。
スペシャルアイテムの入荷です。
C.P. Company(シーピー・カンパニー)とは、1971年にイタリア・ボローニャにて、グラフィックデザイナー出身の "Massimo Osti(マッシモ・オスティ)" 氏によって創設された、機能性と革新性を兼ね備えたアーバンスポーツウェアブランド。
創設当初は『Chester Perry(チェスター・ペリー)』という名称で活動していましたが、1978年に名称を現在の『C.P. Company』へと変更。
ブランド名に込められた "C.P." とは、 "Color of Passion(情熱の色)" を意味し、その名の通り、深い色彩表現と機能性を融合させたプロダクトで、ヨーロッパ中のファッション愛好家や都市生活者の心を掴んできました。
このブランドの最大の魅力は、"テーラー的構築美" と "素材工学の最先端" を見事に融合させたクラフツマンシップにあります。
一言で言えば『機能性を纏うためのデザイン服』—— 正に "着るギア" とも言える存在です。
C.P. Companyを語る上で欠かせないのが、"Garment Dye(ガーメントダイ)" という世界初の革新的染色技術。
通常、服は染められた生地で縫製されますが、C.P. Companyは『完成した製品を丸ごと染める』という全く新しいアプローチを導入。
この技法により、衣服全体に奥行きある色ムラや、トーン・オン・トーンの繊細な表情が生まれ、唯一無二のヴィンテージ感と“風格ある色彩”を実現しました。
この染色技術は、長年の研究開発によって "60,000色" に及ぶ色彩表現を可能とし、他ブランドを圧倒するC.P. Companyの代名詞となります。
更に特筆すべきは、"Double Dye in a Single Bath(二重染色)" という独自手法。
これは、異なる組成の素材を一度に染色し、それぞれの組成に異なる化学的アプローチを施す事で、1着の中に複数の色調を重ね、よりドラマティックな "色の陰影" を生み出すもの。
この染色革命によって、マッシモ・オスティは "素材と色彩の錬金術師" として世界中から注目を集める存在となりました。
アイコニックな "Goggle Jacket(ゴーグルジャケット)" や、視認性・機能性に優れた複数ポケットの採用など、ミリタリーやワークウェアに着想を得たディテールは、実用性だけでなく "服の未来像" を感じさせる独創性に満ちています。
更にオスティ氏は、"ICE Jacket(温度で色が変化するジャケット)" や、"Rubber Flax" ・"Reflective Jacket" といった革新的素材を次々と開発。
デザインとテクノロジーを融合させた "機能美" の探求に終わりはなく、C.P. Companyの服は常に "着る実験場" として進化し続けています。
このような前衛的精神は、C.P. Companyだけに留まらず、マッシモ・オスティが手掛けた他ブランド、『STONE ISLAND(ストーンアイランド)』・『Boneville(ボネヴィル)』・『Left Hand(レフトハンド)』などにも受け継がれ、彼の思想がイタリアンスポーツウェアの枠を超えて世界に広がった事を示しています。
こうした姿勢が評価され、C.P. Companyはロンドン・パリ・東京といった大都市で確固たる地位を築き、ファッションとテクノロジーの交差点に立つブランドとして不動の人気を誇ります。
C.P. Companyとは、"色彩と機能の探求者" であり、"服というプロダクト" に新たな文脈を与えた異端のクラフツマン。
彼らが創り出すアイテムは、ただの衣類ではありません。
着る度に "色が語る物語" を楽しめ、機能美と哲学が込められたその一着一着は、正に都市生活者のための "知的な鎧" とも言える存在と言えるでしょう。
今回ご紹介するのは、C.P. Company の歴史を語る上で欠かせないアーカイヴピースとして知られる "Dutch Police Jacket"
1982AW、マッシモ・オスティ自らが手掛けた初期作の空気感を色濃く纏った、極めて象徴的な1着となります。
ダッチポリスジャケットは、その名の通りオランダのオートバイ警察のユニフォームから着想を得て生み出されたプロダクト。
1982年の "L’Uomo Vogue" 7-8月号で取り上げられた事でも知られ、ブランドの方向性 =『機能服の文脈を、都市の服へ翻訳する』姿勢を決定づけたモデルとも言えます。
当個体最大の魅力は、各部パーツに採用された "異素材 × 異配色" のコントラスト。
前身頃はブラウンレザー・袖はネイビーのコットンベース・肩口にはオリーブのスエードパネル・襟はボアと、素材の硬軟・艶とマットが立体的に交差し、1着で奥行きが完結しています。
更に裏地には、イエローゴールドのキルティングライニングを備え、脱いだ瞬間まで『見せ場』になるのが流石オスティ。
アーカイブの文脈でも語られる通り、異素材の切替と発色の良い裏地使いは、このモデルらしさを象徴するディテールです。
ポケットワークも抜かりなく、ジャケット中部には逆八の字で走るジップポケットを左右に配置。
対してハンドウォーマーはジップではなく、あくまでスラッシュ型でミニマルに纏める。
この "ギア感" と "日常着感" のバランスが、ダッチポリスの真骨頂かと思います。
また袖先・裾部はリブニット仕様の為、体型を選ばず収まりが良い点も嬉しいポイント。
特に小柄な方は袖が溜まり、丸みのあるシルエットが出るので、無骨さの中に "品" が残る着方がハマります。
前合わせは、ジップファスナーによるジップアップ式。
ジップスライダーは無刻印ジップが採用されています。
また当個体は、お探しの方も多いであろう "イタリア製" の個体。
後年になると本国イタリア製ではない生産へ移行したモデルも多く見られる為、『イタリア製』に拘る方には特にお勧めです。
名著『IDEAS FROM MASSIMO OSTI』に掲載された個体としても語られる事があり、コアなファンほど避けて通れないピースと言って良いでしょう。
当個体は "コットン × ポリウレタン × レザー" の異素材を組み合わせた、当ブランドらしいコンビネーションボディを採用。
ネイビーベースのコットンにはポリウレタンを掛け合わせる事で、程良くハリのある質感と、しっとりとした陰影を両立。
対して前身頃には、シボ感のあるブラウンレザーを贅沢に配し、無骨さの中に艶のある色気を忍ばせています。
更に肩口のオリーブパネル・襟元のボア、そしてイエローゴールドのキルティングライニングまで。
硬軟・艶とマットが立体的に交差し、着込む程にレザーの皺や光沢、コットンのフェードが重なって、奥行きのある経年変化も期待出来ます。
カラーは、"ネイビー × ブラウン × オリーブ × イエローゴールド" の4色から成る、所謂マルチカラー仕様。
ただの配色では終わらない、このコントラストの美しさ。
沈み込む様なネイビーに、赤みを含んだブラウンレザーの艶が浮かび、オリーブのマットな切替が全体を引き締めます。
素材ごとに光の乗り方が変わる為、見る角度によって濃淡と表情が移ろい、1着でスタイリングに立体感が生まれるのも魅力。
そして前を開けた瞬間に覗くイエローゴールドの裏地が、まるで "内側に仕込まれた差し色" の様に効いてくる。
無骨なユニフォーム由来のムードに、色気と遊び心が同居する。
そんな絶妙なバランスを体現したカラーリングです。
サイズ表記は "52"
日本サイズで "L ~ XL" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても大きなサイズ感となりますので、大きな体型の方でも問題なくご着用頂けるかと思います。
擦れ・生地特有の剥がれ・リペア跡等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
近年、初期のC.P. Companyは再評価が進み、相場も上昇傾向にあります。
とりわけマッシモ・オスティ本人が手掛けた黎明期のピースは、素材使いと設計思想の密度が別格で、他のブランドでは得られない唯一無二の存在と言えるでしょう。
中でも当個体は、名著『IDEAS FROM MASSIMO OSTI』に掲載されたモデルとして知られ、ブランドの歴史を語る上で欠かせないアーカイヴピースです。
ワードローブとしては勿論、コレクションアイテム・デザインソースとしても申し分ない1着。
探していた方、避けて通れない方へ。この機会をお見逃しなく。