[~ 60 년대] 체코 슬로바키아 육군 sumpfmuster 패턴 위장 2 턱 더블 무릎 바지 "현지 메이드"

推定60年代頃、チェコスロヴァキア人民軍『ズンプフムスターパターンカモフラージュ 2タック ダブルニートラウザーズ』になります。

スペシャルアイテムの入荷です。

チェコスロヴァキア人民軍（Czechoslovak Army）とは、かつて中欧に存在したチェコスロヴァキア社会主義共和国の正規軍であり、国家主権と社会主義体制を支える軍事的基盤として機能していました。

現在は、チェコ共和国（Czech Republic）とスロヴァキア共和国（Slovak Republic） とに分裂して別々の国家となっていますが、かつて両国は1918年から1992年まで『チェコスロヴァキア共和国（1918–1960）』・『チェコスロヴァキア社会主義共和国（1960–1990）』という統一国家を構成しており、人民軍はその期間を通じて国家軍として存在していました。

起源は第一次世界大戦後の1918年、オーストリア＝ハンガリー帝国の解体に伴い誕生したチェコスロヴァキア共和国軍に遡ります。

第二次世界大戦ではナチス・ドイツの占領を受け、軍機能は一時的に喪失しましたが、戦後の再独立に伴いソ連の影響下で社会主義国家として再編成され、軍も『人民軍』としての性格を強めていきました。

冷戦下では、東側陣営（ワルシャワ条約機構）の一員としてソ連軍と緊密に連携し、特に陸軍戦力の充実と国境警備体制の整備に注力。
装備・制服・訓練体制に至るまで、ソ連型軍制の影響を色濃く受けながらも、独自の工業基盤による武器・装備の自国開発も行っていた点は特筆すべき特徴です。

また、1950年代〜80年代にかけては、機械化歩兵・空挺部隊・化学兵器部隊など多様な兵科を展開し、戦略的要地である中欧において東側の防衛線の中核を担っていました。

1990年の東欧革命と社会主義体制の崩壊を経て、チェコスロヴァキアは連邦制のもと民主化され、1993年の『ビロード離婚（Velvet Divorce）』によって平和的に分裂。
それぞれチェコ軍及びスロヴァキア軍として新たな歩みを始めました。

そんなチェコスロヴァキア共和国時代に、チェコスロヴァキア人民軍（CSLA）にて着用されていたのが当個体となります。
CSLA = "Československá Lidová Armáda" の略称。

まず注目すべきは、圧倒的な存在感を放つ迷彩柄。
チェコスロヴァキア人民軍特有の "Sumpfmuster Pattern Camouflage" を採用した、極めて希少な一着です。

この迷彩パターンは、第二次世界大戦期のドイツ軍が採用していた『沼地迷彩（Sumpftarnmuster）』の影響を色濃く受けており、1948年にチェコスロヴァキアにて初導入されたと言われています。

その後1950年代にかけて、空挺部隊や偵察部隊など、軍の中でも特定の部隊でのみ限定的に使用されていた経緯があります。

一般兵用ユニフォームとしての採用は極めて稀で、主に『Zeltbahn（ツェルトバーン）』と呼ばれる三角形の個人用テントや、限られた特殊装備のスモック等に流用される事が多かった様です。

その為、現在でもこの迷彩パターンは非常に出回りが少なく、ヴィンテージミリタリー界でも屈指の "レアカモ" として知られており、初見の方も少なくない筈です。

今回ご紹介する個体は、そうした希少な迷彩生地を用いて仕立てられた "Localmade（ローカルメイド）" のトラウザーズ。
工場での大量生産品ではなく、生地・パターン・縫製の全てを個人で調達し、仕立て上げた 個体となります。

ロックミシンの使用痕や、縫製の粗密差からも、当時の仕立て技術が色濃く反映されており、量産とは一線を画す "手仕事の温度" を感じさせる仕上がりです。
これらから推測しても、恐らく1960年代頃に仕立てられた1着かと思われます。

ドレス寄りの腰回りと、戦闘服由来の補強を要所に落とし込んだ、機能美の際立つ一本です。

前合わせは、ジップフロント仕様を採用。
ジップスライダーには "WICO" 製メタルジップを採用しています。

ウエスト周りには細幅のベルトループをリズミカルに配し、現行のベルトとも相性良好です。

フロントには深さのある2タックを施し、腰回りに余裕を生みつつ可動域を確保。

また、斜めに切り込まれたハンドポケットは手の出し入れが自然で、袋布は同生地仕立てのため強度面も抜かりありません。

両膝部は、外付けの大判パネルでダブルニー仕様に。
匍匐や膝立ちで酷使される場面を前提に、摩耗を受け止める設計となっています。

裾外側は短いスリット仕様となっており、同時にボタンタブが付属。

シルエットは、2タックが生む腰周りのゆとりを起点に、裾へ向かってストンと落ちる "細めのストレート" 。

股上はやや深めでウエスト位置が安定し、腿に適度な可動域を残しながらも、全体は縦のラインを強調する端正なプロポーションです。

ストレートシルエットは、脚のラインをまっすぐに見せる効果があり、体型を問わず美しいバランスを演出。
2タックの余裕が腹部やヒップのラインを上手く受け止め、タックイン時も収まり良くスタイルアップして見せてくれます。

テーラードジャケットやステンカラーで品良く纏めるのは勿論、フィールドジャケットやスニーカーでカジュアルにも馴染みます。
場面を選ばず、ワードローブの軸として活躍する一本です。

サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "S ~ M" 程度に該当するかと思います。

実寸値を見てもやや小さめのサイズ感となりますので、小柄な体型の方でしたら問題なくご着用頂けるかと思います。

経年による多少の使用感は見られるものの、目立った汚れ・傷等も見受けられないグッドコンディションの1着となります。
勿論、着用に問題のある大きなダメージもありませんので、まだまだご着用可能かと思います。

ヨーロッパミリタリーの中でも、スペシャルカモフラージュに位置する当個体。
希少性はさることながら、ファッションアイテムとしての視点で見た時にも、非常に格好良い1着かと思いますので、是非とも気兼ね無く着用して頂きたいです。

ワードローブの核としては勿論、コレクションピース・デザインソースとしても申し分のない一本。
国内外問わず滅多にお目にかかれない逸品かと思いますので、探されていた方や珍しいアイテムが好きな方はこの機会をお見逃しなく。