1941年〜1952年頃、イギリス製『カーキコットンドリル ワークコート』になります。
ブリティッシュヴィンテージの中でもコレクター人気が高い "CC41" ラベルを備え、質実剛健な作りと端正な佇まいを兼ね備えた、時代の空気を色濃く映す1着。
当個体を説明する上でまず触れておきたいのが "CC41" について。
『CC41(第二次大戦期の英国 "ユーティリティ・クロージング・スキーム" に適合した事を示す公的マーク。一般に "Civilian Clothing 1941" の略と解釈されます)』という注釈の通り、資源統制下でも "長く使える実用服" を供給する為に設けられた基準を満たした証。
制度自体は1941年に開始し、衣料配給は1949年まで継続、その後もユーティリティ衣料の製造・販売は1952年まで続けられたとされています。
装飾を抑え、耐久と機能を最優先に設計された衣服は、今日では英国ワークの美学そのものとして語られます。
当個体は、その精神を端正な意匠で体現。
襟元は小ぶりで綺麗なラペルカラー。
前合わせは英国ワークらしいチェンジボタン仕様で、裏のループに通して着脱出来る実用ディテールを採用しています。
身頃中部には縦型の貫通式ポケット、その直下に大ぶりのパッチポケットを左右に備えた二層構造。
縦型ポケットの方は、トラウザーズのポケットへ直接アクセス出来る "貫通式" という性格から、砂埃や油分から下に着ている衣服を守る "ダスターコート" 的用途が想起されます。
筒袖は引っ掛かりの少ない簡潔な仕立てで、内装は軽快な一枚仕立て。
なお胸ポケットは欠損しており、うっすらと残るステッチ跡がヴィンテージならではのニュアンスですね。
首元内側には、"BANNER" 社製の刺繍タグが付いています。
古い年代を象徴する刺繍タグが付いた個体は、お探しの方も多いのではないでしょうか。
当個体は、"コットンドリル(綾織り)" 100%を採用。
イギリスが誇る高密度ツイルらしく、指先に伝わるドライタッチと芯の通ったハリ・コシが頼もしさを物語ります。
厚すぎず薄すぎない程良いウェイトで、耐摩耗性に優れながらも動きに合わせて少しずつ身体へ馴染むのが持ち味。
着込みと洗いを重ねる度に縫い代やエッジにアタリが現れる。
そんな "育つ生地" ならではの変化が確かな説得力を生みます。
カラーは、ブリティッシュワークウェアではお馴染みの "ベージュ" カラー。
ドリル特有の細かな畝が光を拾って陰影をつくり、角度によって濃淡がふっと揺れる。
その穏やかなムードが、無骨なワークディテールをまろやかに中和してくれるから、黒のトラウザーで締めても、インディゴデニムで繋いでも収まりがいい。
日常のコーディネートを静かに底上げする、上品で懐の深いベージュです。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "M" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用頂けるかと思います。
ジャストサイズ・オーバーサイズのどちらで着用しても様になるかと。
汚れ・擦れ・ほつれ・小穴・胸ポケット欠損等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージ見受けられませんので、まだまだご着用頂けるかと思います。
お探しの方も多い "CC41" ラベルの付属する希少な1着。
リアルワークの履歴を纏いながら、現代のスタイリングに凛とした余白を与えてくれる逸品です。
当ショップでも入荷の少ないアイテムとなりますので、お探しの方がいましたらこの機会をお見逃しなく。