推定50年代頃、フランス軍『TAP47/54 リザードカモフラージュ パラトルーパージャケット』になります。
スペシャルアイテムの入荷です。
フランス軍空挺部隊を象徴する存在である、通称 "TAP Paratrooper Jacket"
1947年に初めて支給された所謂 "TAP47" を起点に、実戦での運用と改良を重ねながらディテールが更新されていったシリーズで、フレンチミリタリーの中でも特にプロダクトとしての密度が高い個体が多い事でも知られています。
今回ご紹介するのは、その中でも "TAP47/54(54年改良版)" に該当する一着。
厳密には 1954年〜1956年の僅か2年間のみの生産・支給とされ、尚且つ市場で多く流通しているTAP47/56の一つ前=最後の改良形 という立ち位置になる為、年代・背景込みで惹きの強いモデルとなります。
また、TAP47/53 からの大きな変更点として、パラシュートジャケット特有の背面裾部に付属していた "ビーバーテール(股下に回すパーツ)" が廃止されている点も見逃せない所。
実用面での合理化でありながら、現代のファッション目線では『ミリタリーの迫力は残しつつ、着用のハードルが下がる』嬉しい改良と言えます。
そして最大のアイコンが、フランス軍特有の "Lizard Camouflage(リザードカモフラージュ)"。
海外資料では、この刷毛目(ブラッシュストローク)状の迷彩は戦後(1950年代初頭)から確立され、特にアルジェリア戦争期の空挺兵と強く結びつけて語られる事が多い柄として知られています。
呼称についても、英語圏の収集界隈では "Lizard" と呼ばれる一方、フランス側では "Leopard(レオパード)" = camouflage de léopard / tenue de léopard といった呼び方が主流だった、という背景が残っています。
加えてこの系統は、英軍空挺のデニソンスモックに由来する とされ、グリーン×ブラウンの重ね刷りによって、単なる柄物ではない『面の分断』と『奥行き』を作っているのが特徴。
元来フランスのオリジナルは横方向を強く意識した構成で、人体の縦ラインを崩すという、迷彩としての思想まで含めて語られます。
更にこの系譜は、インドシナ戦争期の実験的パターンを経て、後の "Tiger Stripe" の源流の一つになった とされる点も、ヴィンテージ文脈で語り継がれる理由でしょう。
ディテールは、TAP47シリーズらしい "ギア感" が非常に濃い構成。
両胸部には、3つのスナップボタンを備えた大振りフラップポケットを配置。
視覚的な情報量が一気に増える上、胸位置にボリュームが出る為、着た時のシルエットがのっぺりしません。
ミリタリーをファッションとして成立させる上で、この "面構えの強さ" は大きな武器です。
加えて両裾には、斜めに付けられたフラップポケットを配置。
TAP47/56以降で簡素化されていく要素の一つでもあり、旧いモデルならではの『意匠としてのクセ』がしっかり残っています。
また、両裾部にはサイドアジャスターベルト が付き、ウエスト周りの収まりを調整可能。
割とコンパクトなボディと相まって、絞って着た際の立体感が出やすい仕様です。
前合わせには、ジップファスナーとボタン留めの二重構造仕様。
ジップスライダーには、"AILEE" 社製ジップが採用されています。
内側には、目視でうっすらと確認出来るフランス軍特有のスタンプが残存。
支給品としての説得力を、ディテールの端々でしっかり主張してくれます。
サイズ表記は "32"
日本サイズで "M ~ L" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用頂けるかと思います。
ミリタリーアイテムらしく、大きめのサイズ感でガバッと羽織って頂いても格好良いかと。
元々、衣服の上から羽織る事を想定した "オーバージャケット" として設計されている為、基本的にどの個体もサイズ感は比較的大きめとなっています。
アームホール・身幅共にゆとりのある作りとなっておりますので、体型を問わず幅広い方にお楽しみ頂ける1着かと思います。
生地特有のアタリ・汚れ・小穴・破れ・ボタン欠損・エポレット欠損等の使用感があります。
また、ジッパーテープ下部にほつれがございますが、現状ジップの開閉は問題なく行えます。
開閉時は無理に力を掛けず、丁寧に扱って頂けると、より永い期間ご着用頂けるかと。
実戦のフィードバックを重ねて更新されてきた "TAP Paratrooper Jacket" は、単なる迷彩服ではなく、ギアとしての必然がそのまま迫力に変換されたプロダクト。
その中でもTAP47/54は、1954〜1956年の僅かな期間のみ採用され、流通量の多い47/56の一つ前に当たる、背景込みで惹きの強いモデルです。
ワードローブとしては勿論、コレクションアイテムとしても申し分ない1着。
当ショップでも非常に入荷が少ない1着となりますので、探されていた方や珍しいアイテムが好きな方はこの機会をお見逃しなく。