推定60年代頃、イギリス製『デタッチャブルフード イエローコットンサテン マウンテニアリングジャケット』になります。
ミッドセンチュリーの英国ヴィンテージらしい、"山の道具" としての合理性が、そのまま佇まいの格好良さに変換された一着。
まず目を奪われるのは、この発色の良いイエローカラーのシェル。
ファッション的に言えば強い差し色ですが、背景にあるのは恐らく "山で見つけられる為" の必然。
遭難時や悪天候下での視認性を確保する為の色が、そのまま街着では圧倒的な存在感として機能します。
ディテールは、山岳装備ならではの実用が詰まっています。
フードは スナップボタン留めによる着脱式。
天候やレイヤリングに合わせて "外す / 付ける" が成立し、フード付き特有のボリューム感もコントロール可能となっています。
ジャケット中部には、手を差し込んだ瞬間に温度を取り戻す様なハンドウォーマーポケットを配置。
加えて裾部には、道具やグローブを放り込める大型フラップポケット。
"山の収納" としての大味さが、逆にスタイリングではラフな抜けとして効きます。
背面裾部には縦型ジップ式ポケットも備わり、所謂 "ゲームポケット" 的な発想が見える点も面白い。
見た目はミニマルに寄せつつ、背中側に容量を逃がす設計が、いかにも実用優先の英国らしさです。
可動域の確保も抜かりなく、背面肩部にはアクションプリーツが設けられています。
腕を前に出した時に背中が突っ張りにくく、アウターとしての "動ける余白" がしっかり残されています。
袖先は、外側の袖口の内側に ニットリブを仕込んだ二重構造。
冷気を止めつつ、着用時のフィット感も向上する仕様で、見た目以上に体感の差が出るポイントです。
前合わせは、ジップファスナーとボタン留めの二重構造式を採用。
ジップスライダーには、英国らしい "AERO" 社製ジップが採用されています。
当個体は、"コットン100%" の生地を採用。
織りはサテン由来の、高密度でしなやかなコットンサテン。
キャンバスの様にガチガチではなく、風を受けた時の "面" が綺麗に立つタイプです。
密に詰まった質感は、いかにも当時のマウンテニアリング由来らしい防風性を感じさせられます。
カラーは、イギリスらしい発色の良いイエローカラー。
コットンサテンなので、光を受けた時に陰影が立ち、イエローの "面" がのっぺりせず、見る角度で濃淡のグラデーションが出る。
この一点だけで、ただ派手なだけでは終わらない、品のある強さに見えます。
更に内側の赤いキルティングライニングが、イエローの鮮やかさを底上げする配色に。
開けて着た時に覗く赤が "ギア感" を強め、閉じればイエローが主役になる。
無骨さとキャッチーさが同居する、いかにも英国らしい色設計です。
結果として、派手さではなく "必然が生んだ色の説得力" を纏える一着になっていると言えるでしょう。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "M" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見ても日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用頂けるかと思います。
汚れ・ほつれ・小穴・破れ・リペア跡等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。
当個体の様な無銘ヴィンテージは、正に一期一会。
探しても中々出会えない逸品かと思いますので、気になった方は是非この機会をお見逃しなく。