推定80年代頃、Belstaff(ベルスタッフ)製『トライアルマスター プロフェッショナルジャケット』になります。
スーパースペシャルアイテムの入荷です。
Belstaff(ベルスタッフ)とは、1924年に創業者 "Eli Belovitch(イライ・ベロヴィッチ)" とその義理の息子 "Harry Grosberg(ハリー・グロスバーグ)" によって、イギリス・スタッフォードシャー州ロングトンにて創業された、英国発のヘリテージ・アウトウェアブランド。
ブランド名《Belstaff》は、創業者 Belovitch の "Bel" と、創業地 Staffordshire の "Staff" に由来する造語で、社名そのものが "英国の大地と職人精神" を体現しています。
創業された以後、『防水・防風・耐久』という機能要求に真正面から挑み、ワックスドコットンをモーターサイクリング用防水被服に本格導入した先駆企業として名を馳せました。
合成メンブレンが存在しなかった時代に、重ね塗りの蝋によって撥水と堅牢性を両立させた布帛は、ライダーのみならずドライバーやパイロット等、過酷な環境で働くプロフェッショナルからも厚い支持を獲得。
"実用の美学" を確立したブランドとして、英国アウトドア史に確かな足跡を残します。
Belstaffを象徴するモデルとして欠かせないのが、"Trialmaster(トライアルマスター)"。
スコットランドで行われる過酷なトライアル競技(Scottish Six Days Trial)への対応を念頭に開発され、1959年に公式にローンチされました。
胸と腰の4ポケット・スロートラッチ・ウエストベルトを備えた設計は耐候性と機動性を両立し、その完成度はやがてストリートへも波及。
名立たるライダーやカルチャーアイコンに愛され、英国アウトウェアの金字塔として今日まで語り継がれています。
現在のBelstaffは、Trialmaster や Roadmaster といった定番を軸に、レザー・テクニカルファブリック・ニットウェアまでを視野に入れた "モダン・ヘリテージ" を提案。
伝統 × 革新というベクトルはそのままに、次世代に届く "軽さ・合理性・耐用性" を追求する姿勢こそ、Belstaffの現在地です。
そんなベルスタッフより、1950年代に発表されたベルスタッフの永遠の定番モデルでもある "TRIALMASTER PROFESSIONAL JACKET(トライアルマスター プロフェッショナルジャケット)" のご紹介です。
1952年までに、革命家 "Che Guevara(チェ・ゲバラ)" が南米南部をオートバイで走破する旅でトライアルマスターを着用した事をきっかけに、本モデルは急速に人気を拡大。
1960年までにベルスタッフ社内の売上ナンバーワンへと躍り出ました。
1963年にはスティーブ・マックイーンが映画『大脱走』でトライアルマスターを着用し、有刺鉄線を飛び越える名シーンが象徴的な一幕として語り継がれています。
導入当時、本作は SSDT(Scottish Six Days Trial)の苛烈な天候・路面に耐える為に設計され、最初のテスターは当時18歳の "Sammy Miller(サミー・ミラー)"
彼はその後、1,000回以上のレースでベルスタッフを愛用し、敬意を表して名付けられたジャケット・ラインが誕生しました。
今回ご紹介する個体は、その証左となる通称 "サミー・ミラータグ" を採用したトライアルマスターの、後年にあたる1970年代後半頃にディテール変更を行った一着となっています。
サミー・ミラーは、イギリスのトライアルレーサーにして "トライアルの神様" 。
通算1,300勝以上という驚異的な戦績で1960年代の SSDT を牽引し、その名をモーターサイクル史に刻んだベルスタッフの象徴的存在です。
そんな定番モデルのトライアルマスターから、今回は正真正銘のアーカイヴに相応しい一着を特別にご紹介。
市場で多く見かけるブラックカラーではなく、超希少なブライトグリーンのワックスドコットンで仕立てられた通称 "緑ベル" 。
本国イギリスでも滅多に出会えないスペシャルピースで、同等に希少とされるブライトレッドカラーの "赤ベル" と並び、コレクター垂涎の存在です。
トライアルの神様 "サミー・ミラー" がブライトグリーンカラーのトライアルマスターでレースに臨んだ逸話も語り草で、ブランド史における象徴性を物語ります。
計4つのフラップパッチポケット・ウエストベルト・スロートラッチ・エルボーパッド・ショルダー補強といった、トライアルマスターならではの実用ディテールを網羅。
一方で、年代特有の小変更も当個体の見所。
サミー・ミラータグが付く個体とは印象が異なり、70年代後半 〜 80年代頃の個体に見られる "やや長めの着丈・細身の身頃・狭めの肩幅・僅かに余裕を持たせたアームホール" という現代的バランスへアップデート。
また、特徴的だった左胸部の斜めポケットは廃止され、水平配置のストレート仕様に改められています。
前合わせは、ジップファスナーとスナップボタンでの比翼式の二重構造を採用。
ジップスライダーには、"YKK" 社製ジップが採用されています。
ウエストベルトは欠損しがちなパーツですが当個体は完備。
絞ればウエストマークでメリハリを、開放すれば直線的なライダーズらしい落ち感を。
その日の気分でシルエットの表情を切り替えられる2WAYの愉しみがあります。
サイズ表記は確認出来ませんが、日本サイズで "S ~ M" 程度に該当するかと思います。
実寸値を見てもやや小さめのサイズ感となりますので、小柄な体型の方でしたら問題なくご着用頂けるかと思います。
汚れ・小穴・オイルムラ・オイルドクロス特有の臭い等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用頂けるかと思います。
英国発のヘリテージ・アウトウェアブランド "Belstaff"
その中でも定番モデルであるトライアルマスターの、通称 "緑ベル" は本国でも滅多に出会えないコレクターズピース。
赤ベルと並ぶ伝説級の希少色ゆえ、市場流通は極めて限定的です。
お金を出せば買えるような代物ではなく、今後入荷できるかも確約が出来ません。
ワードローブの核としては勿論、コレクションピースとしても申し分のない一本。
当ショップでも入荷の少ない希少なアイテムとなりますので、お探しの方がいましたらこの機会をお見逃しなく。